【炎の浪花男・直球(ストレート)一本勝負!終了のご挨拶】


今まで、この“炎の浪花男・直球(ストレート)一本勝負!”
長い間応援して頂き、本当にありがとうございました。


一昨年、母に「悪性リンパ種」(血液のがん)が見つかり、
ガンとの闘いが始まりました。
発見された時には、既に“重度”(末期がん)で、
見つかると同時に入院をし、抗がん治療を始めました。


一時期は、「年を超えるコトも難しい」と言われていましたが
母は、忍耐強く、数回に渡る「抗がん治療」に耐えて、
そのお陰でなんとか進行も止まるまでになり、
無事にその年を越せるコトが出来ました。


“抗がん治療”は、「がん」の進行も止めてくれたのですが
強い副作用で、白髪が無い自慢の黒髪を全く失ってしまいました。


しかし、唯一の救いだったのは、
抗がん治療の副作用の一つである
「吐き気」がそう酷くなかったコトです。


「吐き気」で、食事が出来なくなる・・・。
または、食べたモノを戻してしまう・・・。


これによって、がん患者の多くは、体力を奪われ、
抗がん治療で、がんと根気強く闘い続けるコトが、
出来なくなり、お亡くなりになる方も多いようです。


“人間にとって、食べられるというコトは
元気を作る基”
だとそれを見て痛感しました。


『食べれるコトは、人間にとって、
すごく大切なコト』
なのです。


その食べるコトに関わっている仕事につけて、
本当に私は幸せ者です。
“食”への興味や探究心が、このブログを書き続けた
原動力にもなっていたのです。


その後、母は体に“爆弾”を抱えているとは言え
大好きな「そば」を食べれる位に回復致しました。


しかし、今度は、父が昨年末に倒れてしまいました。


数年前に「糖尿病」だと診断され、
インシュリンを打たないと命に関わる。』と
医者に宣告されてから、
それ以来、一度も病院へ行かなかった頑固な父。


自己治療で、温泉へ湯治へ行ったり、
「くま笹茶」始め色々な健康食品で、
自分なりに「糖尿病」と長年闘っていました。


それが功を奏してか、「糖尿病」で床につくコトは、
一度も無かった父でした。


しかし、それも、高齢(80歳)になると
体力も落ちて来て、ついに限界に達したようで、
“未曾有の痛み”を感じて、即入院です。


検査の結果は、当然「糖尿病の悪化」だと
予想されていましたが、そうではなく
父もまた「がん」でした。


それも何も手のつけようもない「末期がん」
どこから始まってどこに広がったのかが
わからないほど体じゅうが蝕まれていました。


“未曾有の痛み”の原因は「がん」だったのです。


入院はしましたが、全く打つ手がありません。
がんはあちらこちらに広がり、骨まで達しており、
その激痛が容赦なく父を襲います。


しかし、入院してある時期を越えると
不思議と「痛い」と言わなくなりました。


抗がん治療は勿論、「一般的な鎮痛剤」でさえ、
心臓に負担がかかるからと言う理由で、
打つことは出来無い状態だったので
薬は一切使っていないにも関わらず・・・です。


しかし、「痛い」と言わなくなってから
自分の力で食べるコトが出来なくなりました。


日に日に父の体は、弱っていきました。
やがて、水さえ飲めないような状態になると
水を食道にうまく入れるコトが出来ず
気管に入ってしまうコトが多くなりました。


その結果、気管支炎になり、
やがて肺炎を併発してしまいました。


肺炎が酷くなると、怖ろしい量の
「痰」(たん)が出ます。


食事が出来ない。水も飲めない。
栄養は、すべて点滴を通しての
状況での「痰」は、想像以上に硬く
すぐに喉に詰まってしまいます。


それが、日ごとに多くなっていくのです。
喉に詰まると当然“呼吸困難”となり
息が苦しくなります。


「痰」が詰まった時だけ、機械で吸引して
取っていたのですが・・・
それが、やがて「朝」「晩」と定期的となり、
それでも、詰まる回数が増え、
家族が付き切りで取ってあげないと
命に関わるという状況になってきました。


最後は、食事が出来ないので体力を失い
「痰」を詰まらせて、ついに
3月20日に帰らぬ人となってしまいました。




私のブログは、毎回“オチ”があるような
「ハッピーなブログ」です。
生きていると毎日、色々と辛いコトもある。
でも、私のブログを読んでもらって、
ちょっとでも“笑ってもらえれば”
嬉しいかなぁって。


そして、“美味いもの”を食べれば、
少しは元気が出るのではないかと思って
「グルメ情報」を書いてきました。


しかし、それは、自分がハッピーな状態でなければ
なかなか楽しい文章を書くことが出来ません。


この数年の間、私にも色々なコトが起こりました。
それは、皆さんと同じで、
ハッピーなコトばかりではありません。


しかし、
「このブログをたくさんの方に読んで頂いている。」
を糧に2010年2月までは
なんとかかんとか続けてきました。


今回、父が他界したことにより、
書き続けるコトも途絶えてしまい、
筆を置くことにしました。


長きに渡り応援してくれた皆様には、
本当に“感謝”です。


本当にありがとうございました。


この「炎の浪花男・直球(ストレート)一本勝負!」は
私の大好きだった父に捧げます。


皆様もくれぐれもお身体を大切にされますように。


2010年3月吉日


炎の浪花男ことぐっさん。